1→馬尾神経症候群は、脊髄の最下部に位置する神経束(馬尾)が圧迫されることで起こる疾患で、感覚障害や運動麻痺、排尿・排便障害などが見られます。このため、感覚障害がみられないというのは誤りです。
2→中心性頸髄損傷は、頸髄の中央部分が損傷する障害で、特に上肢の障害が顕著に見られます。したがって、下肢に障害が強いというのは誤りです。
3→正解です。脊髄円錐症候群は、脊髄の終端部(円錐部)が障害される疾患で、肛門周囲や会陰部の感覚障害、排尿・排便障害などが特徴です。
4→前脊髄動脈症候群は、前部脊髄動脈の障害により、脊髄の前部が損傷する障害です。主に運動麻痺や痛覚・温度覚の障害が見られ、位置覚は後部脊髄に関連しているため、この症候群では障害されません。
5→rown-Séquard症候群は脊髄の片側の損傷によるものです。病巣側では運動麻痺や位置覚・振動覚の障害が、病巣の反対側では痛覚・温度覚の障害がみられます。したがって、病巣の反対側の位置覚が障害されるというのは誤りです。