令和元年度(第55回)理学療法士国家試験問題

第55回国家試験 午前1

病気Xの有無を調べる検査の感度、特異度、陽性的中率、陰性的中率を表に示す。
正しいのはどれか。2つ選べ。

第55回国家試験 午前2

心電図(下図)を別に示す。
この心電図の所見で正しいのはどれか。

第55回国家試験 午前3

関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)における右下肢関節の測定肢位で正しいのはどれか。

第55回国家試験 午前4

Danielsらの徒手筋力テストによる検査方法を図に示す。
正しいのはどれか。

第55回国家試験 午前5

80歳の女性。慢性心不全。NYHA分類classⅢである。急性増悪にて入院加療後、退院した。自宅でのADLは、Barthel Indexによる評価で、食事、移乗、整容、トイレ動作、入浴、着替え、排便、排尿は自立、歩行は歩行器使用にて45 m以上可能である。階段昇降は部分介助を要する。
この患者のBarthel Indexの点数はどれか。2つ選べ。(改)

第55回国家試験 午前6

脳卒中機能評価法〈SIAS〉の麻痺側運動機能テストの様子を図に示す。
関節拘縮がない場合、3つのテストの合計点はどれか。

第55回国家試験 午前7

75歳の男性。身長170cm、体重48kg、BMI16.6。約10年前から呼吸困難が出現し自宅近くの医院で加療していた。徐々に呼吸困難感が増悪してきており、50m程度の連続歩行で呼吸困難感のため休息が必要である。動脈血ガス分析PaO2 65 Torr、PaCO2 48Torr、肺機能検査%VC 81%、FEV1% 31%であった。患者の胸部エックス線写真(下図)を別に示す。
予測されるフローボリューム曲線として最も適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前8

75歳の男性。身長170cm、体重48kg、BMI16.6。約10年前から呼吸困難が出現し自宅近くの医院で加療していた。徐々に呼吸困難感が増悪してきており、50m程度の連続歩行で呼吸困難感のため休息が必要である。動脈血ガス分析PaO2 65 Torr、PaCO2 48Torr、肺機能検査%VC 81%、FEV1% 31%であった。患者の胸部エックス線写真(下図)を別に示す。
この患者の運動療法を中止すべき状態として最も適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前9

74歳の男性。肺尖部がんによる腕神経叢への直接浸潤により環指・小指~前腕中央・内側にかけて痛覚過敏を訴えている。
腕神経叢への浸潤部位はどれか。

第55回国家試験 午前10

27歳の男性。脊髄完全損傷(第5胸髄節まで機能残存)。日常生活は車椅子使用にて自立している。設計事務所に勤務しており、長時間のデスクワークを行うことが多い。多忙のため除圧を行う機会が少なくなっている。
この状況が続いた場合、褥瘡が生じる可能性が最も高い部位はどれか。

第55回国家試験 午前11

図のような移動(シャフリング)をする乳児に促す姿勢や運動で最も適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前12

66歳の女性。左中大脳動脈領域のアテローム血栓性脳梗塞でBroca失語と重度の片麻痺を認める。
理学療法実施の際、コミュニケーションに対する配慮で正しいのはどれか。

第55回国家試験 午前13

60歳の女性。転倒して右肩関節痛を訴えた。エックス線写真(下図)を別に示す。
まず患部に行うべき治療はどれか。

第55回国家試験 午前14

65歳の男性。変形性頚椎症。2年前から肩こりがあり、2か月前から頚部伸展時に右手の母指にしびれが出現し、右上肢のだるさと脱力感を自覚するようになった。下肢の症状やバランス不良はみられない。
右上肢において筋力低下が最も生じやすいのはどれか。

第55回国家試験 午前15

75歳の女性。Parkinson病。Hoehn&Yahrの重症度分類ステージⅣ。歩行時に小刻み歩行、突進現象、すくみ足が出現する。
歩行練習として適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前16

60歳の女性。脊髄小脳変性症。四肢体幹の運動失調で座位保持が困難であったが、2週間の座位保持練習を行い、端座位は上肢で支持しなくても保持できるようになった。
今後行うバランス能力改善の運動療法として最も適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前17

55歳の女性。8年前に多発性硬化症と診断され、再発や寛解を繰り返し、2回の入院歴がある。現在は症状が落ち着いており、訪問理学療法で屋外歩行練習が実施されている。その際、理学療法士は運動強度を軽度から中等度とし、かつ、外気温の高い時間帯を避けて実施するなどに留意している。
この理由として関係するのはどれか。

第55回国家試験 午前18

32歳の女性。2週前に上気道炎を発症し、5日前から四肢末端の異常感覚を自覚した。その後、徐々に四肢の脱力を認めたGuillain-Barré症候群と診断され、直ちにγ-グロブリン大量静注療法を開始した。入院時の四肢筋力はMMTで段階4であったが、入院2日後には顔面筋麻痺と構音・嚥下障害が出現し、翌日には痰が多く呼吸困難が出現したため、気管挿管され人工呼吸器管理となった。四肢筋力は近位筋で段階1、その他は段階2~3に低下している。
現時点で優先される治療はどれか。

第55回国家試験 午前19

8歳の女児。顕在性二分脊椎。Sharrardの分類はⅣ群である。
歩行練習の実施方法で適切なのはどれか。

第55回国家試験 午前20

85歳の女性。自宅仏壇のろうそくの火が右袖に引火し、右前腕から前胸部および顔面にⅢ度5%とⅡ度15%の熱傷および気道熱傷を受傷した。受傷翌日に前胸部から右前腕前面にかけて植皮術を実施した。
術後早期から開始する理学療法として正しいのはどれか。