令和2年度(第56回)理学療法士国家試験問題
第56回国家試験 午前1
75歳の女性。誤嚥性肺炎。喀痰培養でMRSAを検出した。マスク、手袋、ガウンを装着し病棟個室で肺理学療法を開始した。
感染予防策について正しいのはどれか。
第56回国家試験 午前2
心電図を下図に示す。
心室性期外収縮はどれか。
第56回国家試験 午前3
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)の基本軸と移動軸で正しいのはどれか。2つ選べ。
第56回国家試験 午前4
Danielsらの徒手筋力テストによる左股関節の検査方法を図に示す。
正しいのはどれか。3つ選べ。(改)
第56回国家試験 午前5
正中神経麻痺による猿手変形に対する上肢装具はどれか。
第56回国家試験 午前6
75歳の男性。肺がん根治術後。
退院時の全身持久性の評価として適切なのはどれか。
第56回国家試験 午前7
78歳の女性。自宅玄関で転倒してから起立歩行不能となり救急搬送された。来院時の単純エックス線画像を下図に示す。
最も考えられるのはどれか。
第56回国家試験 午前8
6歳の男児。潜在性二分脊椎。足部の変形を図に示す。
MMTを行ったところ、大腿四頭筋の筋力は5、内側ハムストリングスは3、前脛骨筋は3、後脛骨筋は2であった。
Sharrardの分類による障害レベルはどれか。
第56回国家試験 午前9
75歳の女性。16年前に左上肢の安静時振戦が出現し、その後左下肢にも認められ動作緩慢となった。近医脳神経内科を受診しParkinson病と診断されL-dopaの内服治療が開始された。開始当初はL-dopaの効果を認めたが、パーキンソニズムの増悪に伴い徐々にL-dopaを増量された。最近L-dopa服用後30分程度で突然動けなくなり、1日の中で突然の無動を何度も繰り返すという。
この現象はどれか。
第56回国家試験 午前10
52歳の女性。廃用による身体機能の全般的な低下によりバランス能力低下があり、バランス能力の改善を目的とした運動療法を行っている。開始当初、立位保持も困難であったが、現在は立位で物的な介助がなくても左右前後の重心移動が可能となってきている。歩行は平行棒内で両手を支持して軽介助である。
次に行うバランス練習として最も適切なのはどれか。
第56回国家試験 午前11
健常成人に対して自転車エルゴメーターを用いて10Wattsから開始し、1分間に15Watts増加させるランプ負荷法で自覚的最大運動強度まで運動負荷を行った。その際の呼吸循環代謝指標の変化を図に示す。縦軸は一回拍出量、横軸は時間経過を示す。
一回拍出量の変化を示すのはどれか。
第56回国家試験 午前12
図に示す方法で股関節に30Nmの外転トルクを生じさせる等尺性筋力増強運動を行った。
作用点Bの力として正しいのはどれか。
第56回国家試験 午前13
歩行パターンを図に示す。
筋力低下を生じている筋はどれか。
第56回国家試験 午前14
75歳の女性。左膝痛を訴え、関節可動域が伸展-10°、屈曲95°に制限されている。来院時のエックス線写真を下図に示す。
膝関節拘縮に対する治療で正しいのはどれか。
第56回国家試験 午前15
次の文により15、16の問いに答えよ。
45歳の女性。3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。
最も疑われる病変部位はどれか。
第56回国家試験 午前16
次の文により15、16の問いに答えよ。
45歳の女性。3日前、自宅で荷物を持ち上げた際に、腰部と左下腿の後面から足背外側部にかけての強い痛みがあった。安静にしていたが、疼痛が軽快しないため受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。
発症から2か月が経過し、足背外側部の疼痛と安静時の腰痛は改善したが、労作時に軽度の腰痛が続いているため再度受診した。
理学療法として適切でないのはどれか。
第56回国家試験 午前17
52歳の女性。起床時の頭痛と嘔気を主訴に脳神経外科を受診した。頭部造影MRI T1強調像を下図に示す。
頭蓋内腫瘍摘出術が予定されており、術前より理学療法が依頼された。
神経症候として認める可能性が最も低いのはどれか。
第56回国家試験 午前18
45歳の女性。遠位型ミオパチー。下肢筋力低下が徐々に進行し両側の下垂足を認める。最近つまずいて転倒することや捻挫することが多くなり装具を検討し歩行の改善を目指すことになった。下肢筋力を表に示す。
最も適切な装具はどれか。
第56回国家試験 午前19
呼吸機能検査、血液ガス検査の結果を示す。
この結果の解釈として正しいのはどれか。2つ選べ。
第56回国家試験 午前20
68歳の男性。2型糖尿病、脂質異常症。身長160cm、体重85.0kg、体脂肪率38%。血液検査は、HbA1c8.2%、空腹時血糖145mg/dL。仕事は管理職、デスクワーク中心で一日の歩数は3,550歩(同年代歩数7,157歩)。筋力低下、感覚障害、関節可動域制限は認めない。
運動療法で誤っているのはどれか。