1→アキレス腱断裂はトンプソンテストが陽性になる。腹臥位の状態で膝を直角に曲げふくらはぎを強くつまむテストである。正常では足関節が底屈するがアキレス腱断裂では足関節の底屈が見られない。
2→膝蓋骨脱臼は脱臼不安感テストが陽性になる。検者が膝蓋骨を徒手的に外側に脱臼させるような力を加えると、非検者はその操作を怖がる徴候があれば陽性と判断する。
3→大腿筋膜張筋短縮はオーバーテストまたはオーベルテストが陽性になる。原法は膝関節を屈曲した状態でテストするが、臨床的によく使用されるのは膝関節を伸展した状態である。
4→大腿四頭筋短縮はトーマステストが陽性になる。背臥位で行い、非検査側の股関節を屈曲させ腰椎前弯を消失させる。検査側の下肢が挙上もしくは腰椎前弯が増大すれば陽性と判断する。
5→設問の図は、SLRテスト(別名:下肢伸展挙上テスト)である。腰椎疾患に対する疼痛誘発テストとして用いられる。さらに、ハムストリングスの損傷を評価できる。