1→脳卒中治療ガイドライン2004において、歩行能力改善のためのトレッドミル訓練は、グレードB(行うよう勧められる)である。トレッドミル訓練、免荷式動力型歩行補助装置を用いることで、脳卒中患者の歩行の改善をはかれる。
2→歩行改善のための筋電図バイオフィードバックは、グレードB(行うよう勧められる)である。慢性期の脳卒中で下垂足がある患者には機能的電気刺激(FES)が勧められるが、治療効果の持続は短い。
3→麻痺側手関節の背屈筋の筋力増強のための電気刺激は、グレードB(行うよう勧められる)である。
4→歩行の妨げとなっている内反尖足へのフェノールブロックは、グレードB(行うよう勧められる)である。フェノールブロックは、神経破壊薬である。ちなみに、フボツリヌストキシンは、神経筋接合部遮断薬である。内反尖足に、脛骨神経または下腿底屈筋運動点に用いることが勧められる。
5→運動障害改善のためのファシリテーション(神経筋促通手技)は、グレードC1(行うことを考慮してもよいが、十分な科学的根拠がない)である。神経筋促通手技は、①Bobath法、②PNF法、 ③Davis法などが含まれる。