65歳の男性。右利き。突然の意識消失のため救急搬入された。診察時のJCSⅢ-200、血圧210/120 mmHg、脈拍90/分であった。搬送時の頭部CT(下図)を別に示す。
入院翌日に理学療法が依頼された。JCSⅡ-10、血圧150/100mmHg、脈拍90/分で、バイタルチェックを行いながら、理学療法を開始することになった。
この日に行う訓練で適切なのはどれか。
1→本症例は現在発症2日目であり、JCSⅡ-10、血圧150/100mmHg、脈拍90/分で、バイタルチェックをしながら理学療法をする段階である。そのため、安全に実施できるギャッジアップ訓練を選択すべきである。
2→JCSⅡ-10(JCS2桁)では、車椅子座位訓練は不適切である。JCS1桁で開始可能である。
3→JCSⅡ-10(JCS2桁)では、健側下肢の筋力訓練は不適切である。指示入力が適切にされず、負荷の調節も難しいからである。
4→JCSⅡ-10(JCS2桁)での寝返り練習は禁忌ではないものの、ギャッジアップ訓練よりも優先度は低い。まずは比較的安全に行える練習を実施すべきである。
5→JCSⅡ-10(JCS2桁)では、下肢装具を装着しての立位訓練は不適切である。JCS1桁で開始可能である。