1→頸部中間位は一般的には首の安定を保つ肢位で、筋緊張の緩和に役立ちます。しかし、本ケースでは首から右腕、右上半身、そして左肩までが熱傷を受けており、この肢位が直接的に熱傷部位の治療やケアに対して影響を及ぼすとは言えません。
2→熱傷後の治療においては、拘縮を予防するためのポジショニングが重要です。このケースでは右上半身と左肩が熱傷を受けているため、肩関節を外転位(90度の外転)に保つことで、関節の拘縮や筋肉の短縮を防ぎ、肩関節の可動域を維持することができます。
3→前腕回内位は前腕を中立的な位置に保つ肢位ですが、このケースの熱傷状況では特に有益とは言えません。むしろ、前腕の拘縮を予防するためには、前腕は中立または軽度の回外位を保つことが推奨されます。
4→体幹軽度屈曲位は一般的には安静時の快適な位置を提供しますが、このケースの熱傷治療には特に効果的な肢位とは言えません。
5→股関節軽度屈曲位は、股関節の拘縮を予防するための一般的な肢位です。しかし、このケースでは熱傷が右上半身と左肩に集中しているため、この肢位が直接的に熱傷部位の治療やケアに影響を及ぼすとは言えません。