第57回理学療法士国家試験 午後7

1→長対立装具は手関節のコントロールが不可能な、正中神経障害に用いられる。本症例は、正中神経の障害はまだ見られておらず、対立運動や手関節のコントロールが可能な状態であるため、長対立装具は最も導入を検討すべき装具とはならない。

2→ナックルベンダーは尺骨神経麻痺に使用する装具であり、本症例は尺骨神経に障害が生じているため、最も導入を検討すべき装具といえる。

3→IP関節伸展補助装具は手の変形や拘縮に用いられるため、本症例では最も導入を検討する装具とはならない。

4→母指Z変形用スプリントは母指CM関節症などに用いられ、母指の関節を固定するために疼痛の軽減、可動域制限を目的に使用する。本症例では最も導入を検討する装具とはならない。

5→コックアップ・スプリントは手根管症候群などに用いられ、手関節を固定し、手関節の疼痛・炎症時に安静固定を行う。本症例では最も導入を検討する装具とはならない。