1→Th1レベルの脊髄完全損傷では四肢と体幹の麻痺が生じる。指は動くが握力が低下していることがある。このレベルの脊髄損傷では歩行が困難であるため選択肢として不適切である。
2→Th6レベルの脊髄完全損傷では体幹下部と下肢の麻痺が生じる。腹筋と背筋が麻痺しているため体幹の保持が困難となる。図のような長下肢装具を使用しての歩行は困難なため選択肢として不適切である。
3→Th12レベルの脊髄完全損傷では下肢の麻痺が生じる。腹筋群が残存レベルとなり長下肢装具とクラッチで歩行が可能である。図のような長下肢装具を用いての平行棒内での歩行が可能となるため適切である。
4→L4レベルの脊髄完全損傷では下肢の筋力低下と痺れが生じる。大腿四頭筋が残存レベルとなるので短下肢装具の使用で実用歩行が可能となる。図のように長下肢装具を使用する必要がないため選択肢として不適切である。
5→S1レベルでの脊髄完全損傷では下肢の筋力低下と痺れが生じる。下腿三頭筋や膝関節屈筋群が残存レベルとなるため装具なしでの歩行が可能となる。図のように長下肢装具の使用が必要ないため選択肢として不適切である。